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その場しのぎの雪だるま式ファクタリングで毎月末資金が回らなくなった時の対処法

ファクタリングの仕組みを良く理解せずに、その場しのぎの資金繰りでファクタリングを実行してしまう経営者の方が後を絶ちません。

これは、現在のファクタリングが緊急の資金繰りの方法と位置づけられていることが原因でもあります。

とにかく支払いまでに時間がないというケースが多く、大急ぎでファクタリングの話をまとめ、契約を済ませてしまうからです。すると、ファクタリングの仕組み上、売掛債権の売却により資金調達すれば、本来の精算予定月にはまた資金がショートしてしまいます。

今回の記事は『仕組みを理解しないままファクタリング実行→資金ショート→再度ファクタリング』という手数料だけがかさんでいくファクタリングをしている方のための記事です。

本来、うまくファクタリングを利用すれば、キャッシュフローは改善されるはずなのです。何かがうまく噛み合っていない場合、資金ショートが起きます。ヒントにしてください。

ファクタリングがコスパの悪い「前借り」になるケース

ファクタリングを経験した方であれば、ファクタリングの即金性の高さは体感されていることでしょう。

その即金性の高さから、緊急性の高い資金繰りに用いられることが多いのですが、ファクタリングがその性質上『前借りシステム』だということを忘れてはいけません。しかも、単なる前借りではなく、手数料が発生します。

今後のキャッシュフローの改善を見込んでのファクタリングをしなければ、先々のマネーショートは既に見えているのです。

気をつけなければならないことは、1回目の利用以降です。「資金繰り=ファクタリング」という癖が付いてしまっては、ファクターのお得様となってしまい、結果的に「毎月ファクターへの手数料を支払わなければ、資金が回らない!」ということにもなりかねません。

雪だるま式ファクタリング

なぜ雪だるま式ファクタリングに陥るのか?

例えば、今月500万円の資金繰りをするために掛け目20%(事務手数料+ファクター利益)でファクタリングしたとします。

ファクタリング会社へ出した売掛債権は、500万円+20%の600万円分ですね。

当月は、500万円の資金繰りができたのでしのげますが、100万円の支出・・・ということになります。

翌月、先月ファクタリングした分の600万円分の売掛債権の入金は自社にはありません。

残ったのは、100万円の支出のみです。支払いはコンスタントに続きますから、予定して資金調整していた分の600万円が必要になってきます。600万円の資金繰りが必要なのでファクタリングします。600万円+20%なので、合計で720万円分の売掛債権をファクターへと差し出します。

この段階で、当初の売掛金500万円と比較すると220万円の支出が“ファクタリングによって”出てしまいます。

ファクタリングの手数料が利益を圧迫する例
時間資金調達必要額振出売掛債権額損失
1ヶ月目500万円600万円100万円
2ヶ月目600万円720万円120万円
3ヶ月目720万円864万円144万円

これが、雪だるま式ファクタリングです。

このまま続けていくと、自社が保有する売掛債権の上限で破綻してしまいます。

雪だるま式を回避するために考えなければならないこと

私が提案するファクタリングは、このように何度もなんども繰り返し行うものではありません。それは、会社のキャッシュフロー全体を見通した上で、回収期限を設けた資金繰りでなくては意味がないからです。

注目していただきたいのは、ファクタリングの掛け目の内訳です。

掛け目には、固定費と手数料の2種類が入っています。詳細はファクタリングの手数料相場はなぜ公表されないのか?手数料に含まれるもの全てにてご説明していますが、固定費(公的事務手数料)だけで10〜15万円はかかります。つまり、ファクターがいくら値引きをしてくれたとしても、印紙代や登記費用などの固定費は税金と一緒で必ず掛かってしまうものですから、その分は資金が漏れてしまうわけです。

会社のキャッシュフローを考えるのであれば、このような無駄なコストは一切払いたくはありません。ですが、事実として資金が足りない・・・という現実がありますよね。

どうすれば良いか?

簡単です。

1回目のファクタリングで大口の売掛債権を入れてしまいましょう。

本来、500万円のキャッシュが必要であるならば、3倍の1500万円くらいの資金繰りをしましょう。

その浮いた1000万円の使い道は後述しますが、当然、ファクターは繰り返しファクタリングを利用してくれればリピーターとして、あなたから手数料をいただけるわけですから、オススメしてくるのは「小口でちょこちょこ資金繰り」でしょう。しかし、これに乗ってはいけません。

ファクタリングで浮いた1000万円の使い道

まず、念頭に考えなければならないことは、会社のキャッシュフローを良くすることです。

いくら、資金繰りをして“今月”を切り抜けたとしても、それは根本的には何の解決にもなっていません。実際に解決しなければならないことは、会社の血液であるキャッシュを如何に潤滑に巡らせるか?ということです。

期限が差し迫っている支払いにも、種類があります。

  1. クライアント(外注など)への報酬支払い
  2. 銀行への返済
  3. 設備投資への投資
  4. 従業員の給与

あなたの会社の現状を見つめた時に、どの支払いを優先すべきか?というバランスシートと“にらめっこ”しなければなりません。

Case1:クライアントへの報酬(支払い)が間に合わない場合

相談できるクライアントであるならば、支払いのリスケを相談しましょう。リスケができない状態(何度も遅れていて、これ以上遅れると取引を中止される等)の場合は、半額だけ納付するなど、なるべく支払う額を抑えることができないか?を考えます。実は、キャッシュフロー改善を念頭に置いた場合、クライアントへの報酬の支払いは優先事項ではありません。

Case2:当面、資金繰りをしなければ銀行への返済が回らない場合

毎月、資金繰りをしなければ、銀行への返済が遅れてしまう状態なのであれば、これは本質的にキャッシュフローを改善させる必要性があります。打開策として、銀行への返済を繰り上げ返済しましょう。この手法が一番優先したい事項です。銀行への繰上げ返済にキャッシュを当てることで、追加融資枠を広げることができます。返済がスムーズに行なわれている場合、キャッシュフローの面で、健全な経営を「演出」することができるからです。

Case3:設備投資のための資金調達をしなければ、受けた仕事を消化できないという場合

新規事業や受注してしまった仕事に設備投資が必要な場合、多くの経営者の方が、なんとか資金繰りをして設備投資しようとします。この場合、「設備投資すべきか?せざるべきか?」は、会社全体の経営状態を考えるようにしましょう。

設備投資をして、会社全体をステップアップさせたい!という思いもあるかと思いますが、ステップアップに当てはまるのは、そもそも会社の経営状態が健全な場合です。

賭けに出て設備投資をし、その投資が失敗に終われば会社も終わり・・・という状況の場合には、その投資は飛ばしましょう。

会社のキャッシュフローは健全、なおかつ会社のステップアップとして大規模な新規受注をしたい!というケースの場合のみ設備投資すべきです。そして、その健全な状態であれば、銀行融資を受けられるはずです。

すなわち、ファクタリングで得た資金で設備投資というのはNGです。

Case4:従業員の給与のために資金繰りが必要な場合

パレートの法則をご存知でしょうか?

「8:2の法則」「80:20の法則」とも言われますが、この法則に当てはめて考えていくと、現在の従業員の8割程度は、会社の利益の2割程度しか産んでいないということができます。

私も当事者の時には、「従業員を雇った責任もあるし、最優先で給与を払ってあげなければ!!」と考えていました。もちろん、雇用しているわけですから、従業員に給与を与えるのは義務です。ですが、従業員の給与に会社のキャッシュフローが圧迫されているのなら、全員を一生面倒見るわけにはいきません。

会社が潰れてしまっては本末転倒です。今月、来月、の給与は、当然なんとかして精算すべきですが、中長期的に見て、人材の整理はすべき!と言っておきます。

会社のキャッシュフロー健全化の決め手とは?

関連記事>支払いと売掛金を健全化させキャッシュフローを改善させる全手法

前項のようにご説明すると、なんとなくはご理解いただけるかな?と思いますが、キャッシュフローを健全化させるためにキャッシュを優先的に投下しなければならないのは、「銀行への返済」です。

キャッシュフローが円滑に回っている会社の共通点は、「いつでも追加融資が受けられる」ということです。

さらに言うと、銀行から融資を受けることも正解とは言えません。これは、銀行を儲けさせるために金利を払い続けていることと同義です。しかし、今回お話ししたような雪だるま式ファクタリングの手数料を払い続けるよりは、銀行への信用作りとしても意味があります。

資金の出所として、

*内部留保>銀行融資>ファクタリング

という優先順位をつけましょう。

※ここでは、あくまで広く一般的な手法をお伝えしています。あなたの会社のキャッシュフロー改善ということではありませんので、実際のケースは個々人で違うのが通常です。実際に“短期的に”キャッシュフロー改善を目指す場合には、専門の資金繰りコンサルタントなどに相談するようにしましょう。

雪だるま式ファクタリングから抜け出すための方法

現在、実際に雪だるま式ファクタリングが自分事に思え、会社の経営をしていく上で、既にファクタリングの利用が必須になっている方もいらっしゃると思います。その状態から抜け出すために考えられる方法をお伝えします。

手数料が安いファクタリング会社に切り替える

現在のファクターの手数料に不満があるようでしたら、手数料が安いファクタリング会社に切り替えた方が良いでしょう。

最近のファクタリング業界では、最安手数料率2.0%程度が主流ですが、現実的に最低手数料になることは少ないので、上限を設けているファクタリング会社を利用するようにしましょう。

▶︎手数料が安く使いやすいファクタリング会社|最安値+信頼性で総合評価

キャッシュフローコンサルタントを含むファクタリング会社に切り替える

あなたが、自社を長く存続させたいとお考えなのであれば、ファクタリングだけでなく、先々のキャッシュフロー改善までを汲み取ったコンサルタントを含むファクターに切り替えることが最善です。

目先の利益でとにかく契約を済ませようとするファクタリング会社も多いですが、「ビートレーディング」はそうではありません。彼らは、ファクタリングに対して、確かな経験と実績を持った企業です。

ファクタリングが必要ではない時には、利用を控えるよう促すことができる数少ない優良企業ですね。

当研究所が独自調査した150社以上の民間ファクタリング会社の中で総合評価1位の会社です。

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拠点東京本社
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福岡支店
福岡県福岡市博多区博多駅東一丁目1-33
はかた近代ビル8階
取引形態2社間取引/3社間取引/
注文書取引/診療報酬・介護報酬取引
運営会社株式会社ビートレーディング
代表取締役会長 鈴木 秀典
代表取締役社長 佐々木 英世
設立平成24年4月
資本金7,000万円
(資本準備金5,000万円)
公式ページhttps://betrading.jp/

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