【違法】給与/給料債権ファクタリング(債権譲渡)の金融庁見解まとめ

2019年初頭から、個人向けの新しい資金調達の手段として給料ファクタリングなるものが流行しています。

本来、「ファクタリング」というものは、企業の売掛債権を現物として買い取るシステムです。

30数年前から米国では親しまれている資金調達システムですが、日本では手形取引などの浸透が深く馴染みがないのか、ABLでんさいなどにシステムマイナーチェンジする形で推奨されています。

通常、企業が請求書を発行済みの売掛金を買い取るシステムなのに対して、個人の会社員としての給与を”債権”として買取り、現金化する。

このページでは、果たしてこれが違法ではないのか?貸金業として当てはまらないのか?を解説します。

[2020/03/06]金融庁からの見解により、給料・給与債権ファクタリングは「貸金業」に該当することが発表されました。
今後は給料ファクタリング専門業者といえ、貸金業免許登録が必要となります。貸金登録についての記載のない業者は利用しないようにご注意願います。

[追記:2020/04/21]|令和2年3月24日東京地方裁判所は、給与ファクタリングをヤミ金と認定しました。

給与・給料債権ファクタリングとは

出典 – 七福神公式サイト[https://7-fuku-jin.com/service/]より

給料債権ファクタリングとは、確定済み給与を”債権”として売却するシステムです。

本来であれば40日後に受け取る予定の給与の9割程度を早期に現金化できるので、資金繰りに困窮している方や金融ブラックの方、クレジットカード限度枠が一杯の方の資金調達法として重宝されています。

給与債権ファクタリングの手数料は、概ね10%程度。2回目、3回目と回数を重ねると信用も貯まり手数料が緩和される傾向が強い。*当ファクタリング研究所の民間ファクタリング会社独自調査結果より

給与・給料債権ファクタリングの違法性

冒頭でもお話ししましたが、給料債権ファクタリングはサービス自体が2019年から開始されたもので、まだまだ未熟なシステムと言えます。違法性に関しては、システム自体に違法性はないものの、かなりグレーではあると言えます。

※給料ファクタリングの違法性は明確なものとなりました。給料ファクタリング=ヤミ金です。

違法性を考えるときに注目したいポイントは以下です。

  1. 貸金業に該当しないのか?
  2. 給料は債権として認められているのか?
  3. 貸金業に該当する場合、法定利息内か?

給料ファクタリングが違法になるかの争点は『貸金業に該当するか否か』です。

もちろん、現在は給料ファクタリングは合法です。しかし、そもそも「給与」そのものが債権として取り扱われた前例がありませんから、これから法律が追いついてくることも考えられます。※現在は取扱可能であることを念を押しておきます。

2020年3月に、給料ファクタリングは金融庁から貸金業の指定を受けました。
これにより、給料ファクタリング会社として運営を続けるためには、貸金業免許取得及び貸金業登録が必要になってきます。正確な施行日は決定しておりませんが、今後近い日付で決定されますので、登録免許の記載がない業者は利用しないようにしましょう。

給料債権ファクタリングが、貸金業として仕分けされた場合の金利を算出すると、(10.0%の手数料で契約を結んだとして)単純に計算すると月利10.0%。年利で120.0%もの利息となる計算です。

 

それから、企業向けファクタリング始め金融関連業界全体で言えることですが、こういった新しいサービスには少なからず悪徳詐欺業者が存在しています。注意しましょう。

給料ファクタリング会社一覧ページにも記載しましたが、給料ファクタリング業界は無免許でも金融業を運営できた為か、反社会勢力である「闇金」や「半グレ」の温床となっていたことが発覚しています。※当ファクタリング研究所では、給料ファクタリングの利用は推奨していません。万が一、自己責任にて利用する場合には、業者公式ページなどに以下の記載があることを確認してください。これ以外の業者は利用しないよう注意勧告します!

以下の情報が記載されていない業者は使わないよう注意!!

  1. 貸金業登録免許番号(2020年4月〜)
  2. 会社名
  3. 登記住所(記載があってもレンタルオフィスなどの場合は注意!)
  4. 代表者指名
  5. 資本金(100〜300万円などの小額の場合も注意!)
  6. 登記年月日

給料ファクタリング業者摘発のニュース

給料ファクタリング業者の被害にあってしまった場合の対処法

中小企業向けのファクタリングは資金調達法として非常に優秀です。しかし、その名を「給料ファクタリング」と変え、本来NGな個人向けファクタリングを提供している業者は全てヤミ金であると認定されました。

給料ファクタリングは非常に危険な資金調達法です。※当ファクタリング研究所では非推奨。

これまでに給料ファクタリングを利用したことのある方で、トラブルに巻き込まれた方は、弁護士法人イストワール法律事務所が無料相談の受け付けをしていますので一度相談してみることをお勧めします。※『給料ファクタリングの相談』で通じます。

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