リース(lease)とは、リース会社が、企業などが選択した機械設備等を購入し、その企業に対してその物件を比較的長期にわたり賃貸する取引をいう。 リース対象物件は中古・新品を問わないが、多くの場合新品物件をリース会社が借手企業の代わりに購入した後、貸し出す。
ー Wikipediaより引用
⇨「リースで設備機器を入れたとすると、勘定科目はどうなるの?」
⇨「そもそも、リース契約は資金繰りにとって正しい選択なの??」
⇨「どれだけ支払いをしても自分のものにならないのがリースなんでしょ?」
こんなご意見をいただくことがありますが、このページでは、そんなリース契約のメリット・デメリットを上げつつ、資金繰り上お得にリース契約を活用する方法をまとめています。
リース契約のメリット・デメリット
まずは、リース契約のメリットとデメリットを一覧でご紹介します。
リース契約のメリット
- 資金調達機能がある。銀行などの融資枠とは別枠で調達することができる
- 契約が簡単にできる。銀行などに比べて審査が比較的簡易である
- 最初の契約時の金利でリース料が設定されているため、金利変動に影響を受けない
- 金利上昇リスクなどないため、心配する必要がない
- リース期間を短く設定することで設備の陳腐化を防ぐことができる
- リース期間は法定耐用年数より短く設定できるため、購入に比べて早期の償却ができる
リース契約のデメリット
- 物件の所有権がリース会社にあるため、自社の所有にならない契約もある
- 中途解約は原則としてできない
- リース契約終了後も使用する場合、以後1年間ごとに再リース料の負担が生じる
- 保守管理義務が生じる
- リース料は購入に比べて割高になるケースが多い
当然、金利などはあなたがリースの希望を出している設備の種類や用途に応じて変動しますので、こちらを基本としてリース会社に要相談です。
リース契約活用法
飲食店経営者の河原社長からご相談をいただきました。▼
私の店は現在、開店5年目で、そろそろ改装を考えています。
内装もそうですが、厨房機器も一部入れ替えようと思っています。
改装費用に関しては、銀行からの借入ができそうですが、厨房機器までは足りなさそうなのでリースを利用しようかと検討していますが、今後の資金の廻りを考えた時に、リース契約というのはどうなんでしょうか?
プロの意見を聞きたいです。
設備関連の資金ということでは、金融機関からの設備資金でまかなうということが原則的な資金調達の方法ですね。
設備資金については、その使途が明確なため金融機関としても採算が見込めると判断すると、資金を出しやすいものです。また、設備や不動産などの目に見えるものについても出しやすいと言えます。
河原社長のように、店舗改装などの計画があった場合によく問題になるのが、厨房機器などの細かなものです。
これについては、設備投資ということで含めることが難しい面もあるため、この資金だけが事業計画上浮いてしまうこともあります。
そこで、活用したいのがリース契約というわけです。
リース契約は大きな設備でも使うことができますが、最近は今回のケースのような「銀行では取り扱いにくいもの」に対しても資金を提供することが多くなってきています。
この場合、資金的な取り扱いとしては、資金の借り入れを行い消耗品類を購入したことと同じ扱いになります。
つまり、河原社長のようなケースでは、銀行から借り入れたものと同じように取り扱うことになります。
また、ご質問のケース以外の比較的大きな規模の設備についてもリースを活用することがありますが、この資金については、設備資金として扱うこととなります。
資金調達という点から見ると、銀行調達とは別枠で考えることができるため、何らかの理由で銀行融資が効かない設備資金調達法のバリエーションが増えるというメリットが大きいです。
また、契約なども銀行に比べると簡易なため、会社としては使い勝手がう良いものだと言えますね。
ただし、その反面、金利が高いため割高になるなどのデメリットがあることも事実です。
冒頭でご紹介したメリット・デメリットを踏まえつつ、リース契約をうまく活用すれば、あなたのビジネスのキャッシュフローの潤滑油となる可能性は大いにあります。
まとめ
と言うことで、今回は、資金調達の観点から見たリース契約のメリット・デメリットについてまとめました。
河原社長のように、改装計画や設備導入計画があるが、細かな設備に関しては金融機関からの融資から漏れてしまった場合などは、リース契約を検討してみるのも良いでしょう。
特に、最近の設備は最新製品の回転が早く2〜3年で「古いもの」になってしまうことも珍しくはありません。
そういった設備に関しては、短いサイクルでのリース契約で新しいものに切り替えていった方が最前線のビジネスに乗り遅れなくて済み、機会損失を防ぐ手立てとしても使う事ができます。
あなたのビジネスに合わせてピンポイントで活用していくと良いでしょう。