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簡単なキャッシュフロー計算書の作成方法を伝授します

シリーズでお送りしているキャッシュフロー計算書の記事ですが、いよいよ実際の作成方法をお伝えできます。

とは言っても、作成手順は非常に簡単ですから、この記事を読んで頂ければ誰でも作成できるものです。

最近のキャッシュフロー計算書の必要性

最近では、金融機関からキャッシュフロー計算書の提出を求められたり、担当者から「できれば作成してほしい」という要望があったりするケースをよく耳にします。

以下は、以前書いた記事の抜粋です。

最近、「決算書の品質」が問題視されています。

品質の悪い決算書で融資を引き出す例が後を絶たないようです。

これは「品質の悪い決算書 ≒ 粉飾をしている決算書」という関係が成り立つのも大きな問題のひとつです。

中小企業にとって決算書を作成する大きな目的は、税務申告をするためであることは事実です。そのため、中小企業では“正しい利益計算をする”ことよりも、“正しい税金計算をするため”に決算書を作成している構図が見て取れます。

正しい税金計算をするということが目的になってしまうと、多少利益を多めに計上しても、問題はないという意識になりがちです。そのため、金融機関に少しでも良い決算書を見せようとする中小企業は、何のためらいもなく粉飾決算に手を染めてしまいます。

しかし、現実問題として、粉飾決算は簡単にわかってしまいます。そのための道具のひとつが「キャッシュフロー計算書」というわけです。

キャッシュフロー計算書では、現金の動きを基に作成されているので基本的には粉飾のしようがありません。

例えば、粉飾でよく使われるテクニックのひとつに「架空売上高の計上」というものがありますが、これは決算書では売上高と売掛金が増加するため、利益額は大きくなります。しかし、キャッシュフロー計算書では、税引前利益額は大きくなりますが、売掛金が膨らんだ分の金額はマイナスされるため、結局なんの影響も出ないことになります。

キャッシュフロー計算書では、粉飾決算は無意味ですので、最近では対策として金融機関から決算書と合わせてキャッシュフロー計算書の提出を求められるケースも増えています。

◆◇◆ ファクタリング研究所『キャッシュフロー計算書の雛形が必要な時に見て欲しい記事』より抜粋 ◆◇◆

キャッシュフロー計算書の作成にあたっては、粉飾など恣意的な会計操作により事実より良い業績であるかのように見せることは基本的に不可能です。最終的には、現物のキャッシュがあるかどうか?というところがポイントになるためです。

金融機関から依頼された場合には、すぐに対応する、もしくは依頼される前に提出しておくと会社に対する心象もかなり良くなります。

キャッシュフロー計算書の作成方法

キャッシュフロー計算書の作成方法についてですが、基本的に間接法を採用する場合は特別な作業は必要ありません。

決算などで作成した賃借対照表と損益計算書を用意してください。

その中の数字をを使用してキャッシュフロー計算書を作成していくことになります。

その手順は以下です。

  1. 税金等調整前当期純利益を損益計算書から書き出す
  2. 営業キャッシュフローの各項目の作成
  3. 投資キャッシュフローの各項目の作成
  4. 財務キャッシュフローの各項目の作成
  5. ①〜④までの項目の金額を前期末のキャッシュフロー残高に加減算して今期末キャッシュフロー残高と一致しているか確認

それでは、手順をひとつづつ解説していきます。

① 税金等調整前当期純利益を損益計算書から書き出す

キャッシュフロー計算書の最初の項目です。

この数字は、損益計算書からそのまま抜き出すだけで構いません。

雛形が見たい場合は、参考記事(キャッシュフロー計算書の雛形)を参照してください

② 営業キャッシュフローの各項目の作成

  • 損益計算書から減価償却費の金額を書き出します
  • 同じく各種引当金の繰入額尾を賃借対照表から書き出します
  • 受取利息、支払利息など金融費用についての金額を損益計算書から書き出します
  • 株主資本等変動計算書から役員賞与の金額を書き出します
  • 売掛債権、棚卸資産、買掛債務増加額を前期賃借対照表と今期賃借対照表の差額から求めます
  • 法人税など支払額を帳簿から書き出します

③ 投資キャッシュフローの各項目の作成

  • 固定資産取得のための金額を帳簿から書き出します

④ 財務キャッシュフローの各項目の作成

  • 短期、長期借入金増加額を前期賃借対照表と今期賃借対照表の差額から求めます
  • 増資、減資、配当などの金額を株主資本等変動計算書から書き出す

⑤ 確認

①〜④までの項目の金額を前期末のキャッシュフロー残高に加減算して今期末キャッシュフロー残高に一致しているか確認します。

この段階で、計算結果と実際のキャッシュの残高は、理論上、必ず一致します。ここで一致していればそのキャッシュフロー計算書に間違いありませんから作成終了です。

まとめ

ということで、キャッシュフロー計算書の作成方法を伝授しました。

ここのところ主流である「間接法」で作成すれば、会社の決算書に記載のある数字を転用できますから、とても楽に作成ができます。

金融機関提出用で作成したとしても、今後活用できるか?があなたの会社にとっての命運を分けるタイミングとなるでしょう。

そのあたりの「活用法」は次回お伝えします。

目次ページへ戻る:【保存版】キャッシュフロー計算書の作成方法〜活用法までを徹底解説!

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