資金繰りが悪くて倒産しそうですという相談を受けて思ったこと

日本全国の中小企業の経営向上に役立つ情報発信をしているタナカです。

あなたの会社では資金繰りをしていますか?

それはどんな手法でしているでしょうか?

私も20代で初めて設立した会社の資金繰りには大変苦労しました。

毎月、月末になると資金繰りが必要な状態にまで追い込まれてしまい「社長の仕事=資金繰り」かと思うほど、資金繰りしかしていない日々が続きました。

このページでは、キャッシュの枯渇による倒産危機の回避方法や、そもそも資金繰りの必要がなくなるようなキャッシュフロー体質の作り方などを解説しています。

資金繰り悪化による経営ストレスの大きさ

私自身も若い頃に設立運営していた会社で資金繰りの悪化による倒産危機に晒されました。

結果的には、たまたま知り合った資金調達コンサルの方からのアドバイスで窮地を抜けることに成功しましたが、当時の20代という若さでは“何が原因で資金繰りの必要に迫られているのか?”を、深くを考えずる能力がありませんでした。

“とにかく資金が資金が不足しているから資金繰りをしなければ!”という単純思考で行動していた状態。経営者としてのスキルが足りていないんです(笑)

ですが、この時に数年に渡り資金繰りに頭を悩まされた経験から、今では同じように資金繰りに悩みを持った中小企業の経営者の方へアドバイスまでできるようになりました。

資金繰りの辛さは、当事者である私が一番わかっています。

もし、このページを読まれているあなたが現に今、資金繰りに悩まれているのであれば、一度、冷静になり、感情のままに資金繰りに駆け回るのではなく、本当の会社の“ガン”を見つけることに注力してみることをお勧めします。

きっと、あなたがその資金繰りに駆けずり回らなければならない決定的な原因が眠っているはずです。

資金繰りが悪くて倒産しそうです

さて、今回は建設業の田島社長から、ご相談をいただきましたので、ご紹介します。

管理人タナカ様

いつも記事を興味深く拝見させていただいてます。

私、建設業を営む中小企業経営者です。

不況の煽りを受け、年々売上げが下がってきました。

最近は、下請け業者への支払いも伸ばしていて、なんとか資金繰りをしながら延命している状態です。

このままでは、会社自体倒産になってしまいそうですが、今いちどうなれば「倒産」になるのかがわかりません。

まずはじめに、「倒産」とはどんな状態を表す言葉なのでしょうか?

実は、「倒産」というのは、厳密に規定された法律用語ではありません。

一般的に、倒産という言葉は会社の支払うべき債務を支払えなくなり、会社の事業を続けることが不可能になった状態のことを言います。

では、田島社長の会社は”下請け業者への支払いも伸ばしている”ので、倒産ということになるのでしょうか?

結論から言うと、田島社長の会社は倒産していませんよね。

“先延ばしにしている”だけですから、上述したように「会社の支払うべき債務を支払えない状態」ではないからです。

先方と相談をした上で、支払いサイトをリスケしているに過ぎませんので、イコール倒産という図は描けませんね。

田島社長が不安に思っている状態は、これから先なのではないでしょうか。

資金(キャッシュ)が回らなくなると支払いが不可能に

先ほど、ただ単に支払いを遅らせているだけでは、倒産には繋がらないと説明しましたが、通常、会社が他の会社と取引を開始する際には、取引条件を決めてからスタートしているはずです。

例えば、売掛金の支払いサイクルなどがこれに当たりますが、取引先の財務状況によっては、これまでは1ヶ月サイクルだったものが今月は2ヶ月に引き伸ばしてもらえませんか?というケース。

取引先の売掛金の回収が上手くいかない場合など、何らかの形で支払いが難しくなった時に、こういったリスケの申し入れが起こります。

取引先間のことであれば、ズレたしわ寄せを“次の取引先”に回せば、資金繰りが可能でしょう。

ですが、問題なのはここから。

ほとんどのケースで「倒産」の決定打は「金融機関への支払いが不可能になった場合」に起こるのです。

資金繰り悪化のしわ寄せは後になるほど大きくなる

高速道路で渋滞がなぜ起こるのか?という検証VTRなどはご覧になったことがありますでしょうか?

信号も何もないところなのに、渋滞が起きて車が止まってしまっている状態があり、「この先で工事か何かをやっているのか?」と渋滞を待って先に進んでみるも、渋滞の終わりでは何事もなかったかのように車がスムーズに走りだす・・・

このことを不思議に思った学者が検証をしているのですが、渋滞の最初の一台は何もないところでちょっとブレーキを踏むだけ。

一定の車間距離を保っているので、後続車は反射的にブレーキを踏む。

この連続で3台目、4台目・・・とブレーキを踏む。

最初のうちは0.5秒のブレーキが、10台目ともなれば2秒ほどのブレーキとなり、この繰り返しで後続に“何もない渋滞”を作り出します。

・・・

実は、売掛金の通常支払いサイト→リスケという流れもこれに似ています。

最初の業者は数万円の支払いを一ヶ月遅らせただけなのですが、その次の業者へリスケが回ってくるときには、「ここからここまでの数ヶ月分の支払い十数万円を一ヶ月後にお願いします」といった具合にザックリと金額が増していきます。

そして、これが4社目…5社目…ともなれば、その金額も数百万円になることもあり得ます。

こういったリスケが大企業に向けてならば、それは耐え切れるものでしょうが、信頼を失いたくない大企業相手にはこういったリスケの申し入れ自体が入らないのが世の常で、致命的なリスケは中小企業の中だけで回ってしまいます。

そして、最終的に数百万円のリスケを受けざるを得なくなった業者が銀行へ駆け込み涙を飲むことになるのです。

通常営業でキャッシュ不足を発生させないために

倒産しないために、以下の3つのポイントに最大限の注意を払うことで回避することができます。

  1. 金融機関への借入金返済には細心の注意を払うこと
  2. 最初から返済が無理な借入はしないこと
  3. 取引先との取引の中でキャッシュを確保すること

どれも重要なポイントですから、一つずつ解説していきます。

① 金融機関への借入金返済には細心の注意を払うこと

倒産は、金融機関への借入金の支払いができるかどうかにかかっています。

ご存知の通り、取引先への支払いは先延ばしにできるかもしれませんが、金融機関への支払いは先延ばしにすることが難しいからです。

支払いが一日でも遅れれば、即「遅延」扱いになり、金融機関からの連絡が入り、会社の財務状況を調べ上げられます。

もしも、致命的なガン、つまり、”支払いを継続できない重大な原因”が見つかってしまえば、「全額返済」「取引停止」を申し渡されることもあります。

そうなれば、実質的に会社は倒産するか、資産を売却してギリギリの存続をさせるかしか道はありません。

ですから、借入金の返済日にキャッシュが不足する事態は避けなければなりません!

そのためには、日頃から入金予定と支払い予定の管理を行い、長期的プランを先読みするためにもバランスシートの把握は必須と言えます。

言うまでもなく、借入金の返済日には必ず、資金を準備しておくようにしましょう。

② 最初から返済が無理な借入はしないこと

金融機関からの借入に限らずとも、借入金は入口よりも出口の方が大切です。

借りる時よりも、借りた後に返済できるかどうか?がポイントになります。

当然ながら、返済が不可能は金額は最初から金融機関から否決を食らいますが、経営者の借入金の意識が低いだけでも、返済が遅れることはあります。

借入をするのであれば、その借入金で「どのように資金を増やしていくのか?」

そして、「返済に無理はないのか?」を考えて借入することが大切です。

そもそも、不足しているキャッシュを補うための補填資金を借入をする場合に、返済が無理な借入が起きることが多いのですが・・・。

誰も、キャッシュが存分にある状態の時には、まさか自分が返済が遅れるとは思ってもいませんから、上述した「渋滞的なしわ寄せ」が突如として襲ってきた場合などに、「売掛金の清算をするまで」という心持ちで審査を入れるんです。

そういった、資金不足が原因による借入は要注意です!!

売掛金が引き金となっているキャッシュ不足はファクタリングなどの対売掛金に最適化された手法を当てるようにしましょう。

③ 取引先との取引の中でキャッシュを確保する

「売上は上がっているのに、なぜか資金繰りが大変なんです」

こういった相談者の方もおられます。

このように感じている方の共通点は、取引の利益率を把握していないことが多いということでしょう。

当たり前のことですが、取引に利益が出ていなければ、売上が上がっていても会社のキャッシュは増えません。

戦略的に売上金額だけを伸ばしているという場合を除いては、一つ一つの取引でしっかりと利益を確保していなければ、薄利多売になり、場合によっては、人件費、取引関連経費を計算してみると赤字になっていることもあり得ます。

会社のキャッシュを確保しようと考えるのであれば、シンプルに「キャッシュが残る取引(キャッシュフローが良い取引)を繰り返す必要」があります。

上記3つでは手遅れ!? 解決できない場合は外部調達しかない

冒頭にお話しした通り、資金繰りは辛く過酷な仕事ですが、その分、得られるものも大きいと、乗り越えた私自身は感じています。

もし、倒産と言う言葉が脳裏をよぎったり、資金繰りが毎月ツラい・・・という現状があられるのであれば、一度、会社のキャッシュフローシートを見直してみても良さそうです。

金融機関というのは、「晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」とよく言われますが、本当にこのことは私自身も痛感しました。

銀行に助けてもらう分にはいいですが、当てにしていると裏切られますので、適切な経営コンサルを受けるか、卓越した経理関係者(優秀な税理士や司法書士など)のコンサルを受けてみるのも良いかもしれません。

バランスシートの見方なども経営の重要なスキルですから、最初はわからなくても、やっていれば必ず身につくスキルです。

金融機関への支払いが滞りそうだ・・・という疑念が残る経営者の方へは特に習得をお勧めしています。

今、何かしらの方法で資金繰りをしたい!でないと、私の会社は・・・

という方へは、私はファクタリングをお勧めしています。

ファクタリングとは

おそらくファクタリングという言葉を聞いたことがないという方は少ないかと思いますが、ファクタリングの仕組みをわかりやすく解説しておきます。

上図のように、ファクタリングとはファクタリング会社に売掛債権を売却することで、早期に現金化することができる手法です。

取引方法には2種類あり、それぞれ「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」と言います。主な特徴は取引先に通知の義務の有無です。

ファクタリング会社を経由しますから、手数料などはかかりますが、最短で即日で資金調達することができる点と、融資や手形割引などと比較すると少額の手数料で済むことから、中小企業経営者の多くが利用している優秀な資金調達方法です。

融資とファクタリングを比較した時の優位性

金融機関への借入をする場合、5%未満の金利で借入をしないと利益を圧迫することが定説ですが、実情、金策に困った状況で5%未満で借りれるケースというのは少ないのです。

ですから、属性的に、追加融資よりも、会社のキャッシュフローを圧迫しない方法として、ファクタリングが優位になってきます。

融資ファクタリング
形式金銭の貸借売掛債権の売買
手数料(金利)年15%以下
(100万円以上の場合)
買取金額の1.5%〜15%程度
審査対象主に融資を受ける会社の信用力主に売掛先の信用力
調達可能金額評価によって変動売掛金の範囲内
リスク・売掛先が破綻した時の責任を負う
・償還請求権がある
・売掛先が破綻した時の責任を負わない
・償還請求権がない

ファクタリングのシステムそのものも重要です。

売掛金のしわ寄せが原因で資金繰りが必要になる経営者の方が多い中、売掛金の売却で資金繰りをする方法ですから、ムダがありません。

しかも、売却ですから返済の必要がなく、会社の負債にはなりません。

つまり、ファクタリングは会社の財務を圧迫しません。

あなたの会社に定期的な売掛金がある場合は、一度ファクターへ見積もりを取ってみるといいでしょう。

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当ファクタリング研究所では、通算150社以上の民間ファクタリング会社を独自調査してきました。その調査の中で、ダントツの総合評価1位を獲得している企業です。

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拠点東京本社
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代表取締役会長 鈴木 秀典
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設立平成24年4月
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