一般的に掛目というと、不動産などの担保掛目や、ローンなどの債権に対して、回収の見込みに応じて変動する「担保評価額」として使われる用語です。
ファクタリングにも「掛目」という言葉が使われることもありますが、ここでは ファクタリングの掛目 について詳しく解説します。
一般的な「掛目」とは?
担保掛目は、「担保掛け目」とも表記され、金融機関等が融資(貸出)をする際に、当該貸出の担保物件を評価する際の「掛け目(比率)」のことをいいます。通常、金融機関等では、ローンなどの債権の保全を図るために担保を取ることがありますが、万が一(延滞等)の場合、その担保から確実に回収することが必要になるため、担保評価額の適切な設定が重要となります。
一般に担保評価額は、「担保の時価評価額×担保掛目」で求められ、また担保掛目(比率)は、保全の確実性を考慮して、例えば、預金は100%、国債は90%、上場企業の株式は80~50%、不動産は80~70%などとなっています。なお、本用語は、株式の信用取引等の代用有価証券の評価においても、同様の意味で使われます。
ー iFinanceより引用
不動産などに例えるとわかりやすいのですが、不動産には評価額があります。評価額1000万円の物件があったとして、1000万円で取引されることはありません。
なぜか?
それは、1000万円では掛目を差し引いてはいないからです。つまり、不動産担保掛目とは、『評価額*掛目(%)=実質売買代金』となります。
新品の車でも、一度誰かの手に渡れば購入した同日に売却しようとしても値が目減りしますね。これと同じようなものだと解釈して結構です。
ローンなどの場合ですと、回収が難しい案件ほど掛目は低くなります。掛目の表記は「80%」と書かれていれば、満額が80%という考え方です。
ファクタリングの 掛目 とは?
ファクタリングで言うところの掛目は、「一時仮押さえ金」として扱われることが多いです。
- 3社間で80~90%
- 2社間で70~80%
例)60日後が決済日の売掛金500万円分を売りに出したとしましょう
- 2社間ファクタリングで、掛目80%
- 手数料5%
掛目>500万円*80%=400万円
手数料>500万円*5%=25万円
元本売掛金500万円-100万円(掛目)-25万円(手数料)=385万円
こうやってみると、大きな金額が取られているように感じますね。
しかし、上述した通り、掛目は「一時仮押さえ金」の役割を担いますから、売掛金が無事回収された時点で精算されます。
※実際に、精算されるかどうかは都度の契約内容によります。契約前に確認するようにしてください。