突然ですが…
このどちらもが同じことを言っているように聞こえるかもしれません。
実際、私の記事の中でも詳細に説明したことはないですし、定義も似たようなものであると考えてきました。しかし、よくよく考えていくと「資金調達」と「資金繰り」には決定的な違いがありました。
このページでは、そんな「資金調達」と「資金繰り」の違いについて解説しています。単なる言葉の違いのように感じるかもしれませんが、自社に外部コンサルなどを入れている場合(この場では専属税理士/会計士などもコンサルに含みます)、しっかりと使い分けができているか否かで意思疎通のスピードが変わってきます。
キャッシュフロー経営は、スピードが命と言っても過言ではありませんから、経営者自身がしっかりと理解した上で、運用することが大切です。
資金調達とは?
資金調達とは、資金を補填すること。
会社の資金が足りなくなった場合に、どこか外部金融機関などから資金を調達してくる必要があります。
足りなくなった分を補填するというのが「資金調達」と定義します。
資金繰りとは?
資金繰りとは、日常の経営においてもやっていることで、資金を回すことを「資金繰り」と定義しています。つまり、キャッシュフロー経営など、会社の資金をどのように回し、投資と回収のバランスを取る行為などは「資金繰り」と言えます。
「あちらからこちらへ資金繰りをして、キャッシュを回す」というニュアンスですから、一概に金融機関などからの借り入れなどとは言えません。
『資金繰りの一環で必要に応じて資金調達をする』という感覚です。
資金繰りと資金調達どちらが大切なのか?
ところで、こんな質問をいただきました。
上述した通り、資金調達が必要になる場面では「既に資金が足りない状態」です。
資金調達のことしか考えない会社は、常に後出しの資金調達をしている傾向があり、不足金に追われるのです。
一方、資金繰りを先に考え、うまく資金を回している会社は、最終手段として資金調達を考えます。
まずは、社内の留保金から考え、売掛金の回収はできないか?と検討した後に、保有している社債、金融資産などを洗います。
それでも資金繰りができない場合に、金融機関からの資金調達をする…という具合です。
中小企業経営者が身につけておきたい資金繰りとは?
比較的急務な「資金調達」に裏ワザはありません。
資金が不足している状態というのは、経営資料などで躊躇に現れるものですから、金融機関へ決算書やキャッシュフロー計算書を提出した時点で全てがバレます。
会社の“見栄”や“体裁”が全て剥がされ、ありのままの姿で審査がされるのです。
もしも、裏ワザがあるとすれば、それは決算書の粉飾でしょう。
最近、新規事業資金などでの合法的粉飾などの問題もありますが、その影響から回収が難しくなった金融機関の貸し渋りなども様々なネット記事や書籍などで話題に上がっていますね。
つまり、経営の指揮官である社長が意識しておかなくてはならないのは、「資金調達が必要になる前段階でしっかりと資金繰りをしておく」ということです。
決算書内の「バランスシート(賃借対照表)」を利用したり、決算書を元に作成することができる「キャッシュフロー計算書」も、資金繰りには大変有効な資料となります。
それぞれに関しても、記事を用意していますから、参考にしてみてください。
参考ページ①|決算書やバランスシートを上手く活用して会社をキャッシュフロー体質にするコツ[全項]
参考ページ②|【保存版】キャッシュフロー計算書の作成方法〜活用法までを徹底解説!
救急の資金調達が必要になった時の注意点
と、突如として資金繰りが行き詰まり、資金調達の必要に迫られることは会社経営をしていれば必ず遭遇してしまう場面でしょう。
そういった場面でも、日頃から資金繰りを重要視している経営者の方であれば、対応策はいくらでもあるはずです。
しかし、逆に資金繰りを重要視していない経営者の方は、救急の場面で差が出ます。
まずは、取引銀行へ打診を・・・と考えるでしょう。が、ちょっと待ってください。
金融機関から引っ張れる資金には限度があります。
効果的な資金調達の場面で打診をかけなければ、銀行から足元を見られるばかりか、高めの金利設定での借り入れを余儀なくされることになるのです。
では、救急な資金調達で賢いやり方とはどのようなものでしょうか?
まず、考えなければいけないのは、会社の「資産」と「負債」のバランスが今現在どうなっているのか?
ということです。
会社の資産に合わせた借り入れをしなければ、「借り入れ=負債」が増える一方で、どのみち返済が厳しくなります。
負債が投資になるよう考え、常に回収手段を持ってなければなりません。
救急の資金調達でこそ重要になるのが、負債を増やすことではなく、資産を増やすことです。
もしも、一週間以内に500万円の資金調達が必要という場面に陥った場合、あなたはどうしますか?
「一週間」という期限で「500万円」という金額を考えると、ファクタリングがベストです。
ファクタリングは負債にならず、売上となります。
先々、あなたの会社に入金予定の売掛債権を早期に現金化するシステムですから、比較的わずかな手数料で確実な資金繰りが可能です。そして、借り入れではありませんから、金利などの余計な心配が必要ありません。
会社の信用情報とも無関係なので、創業3年以内の会社であったり、前期で赤字決算をしていても問題ありません。
つまり、金融機関からの借り入れは今後のポジティブな融資を受けるタイミングに温存しておいて、ファクタリングで資金調達が可能であるということです。
管理人タナカが独自調査により『信頼して頼めるファクター』をピックアップしています。
あなたの売掛金で高額な資金繰りが可能かどうか?はファクターにかかっていると言っても過言ではありません。
もし、売掛債権売却(=ファクタリング)によって、あなたの会社のキャッシュフローを改善させたいというご希望があられるのであれば、「実績」「得意業種」「資金力」の3点を重視してファクター選びをしましょう。