当サイトでも頻出する「キャッシュフロー経営」という言葉。
意識している経営者の方にとっては、もはや当たり前になっていることで「習慣」とも呼べるような癖に近い感覚となるものですが、今回は以下のような質問を頂いたので、初心に返り一度ご説明していきます。
「キャッシュフロー経営」とは一体なんのこと?
いつも記事を拝見しております。
創業2年目の新米経営者です。
最近、会社経営に関する本を読んでいたら、「キャッシュフロー経営」が大切だということが書かれていましたが、どうして大切なのか?どうすればキャッシュフロー経営ができるのか?などが詳しく説明されていませんでした。
初歩的な質問で申し訳ありませんが、素人でもわかる解説をお願いできないでしょうか?
最近の経営関連書籍などでは、「キャッシュフロー経営」という言葉がよく使われるようになりました。
当サイトの記事内でも「キャッシュフローが大切だ」「迷った時は、長期的にキャッシュフローが良くなる方を選択するべきだ」などと解説しておりますが、実際のキャッシュフロー経営のやり方や考え方について、易しく解説している記事がございませんでした。(申し訳ありません)
ご質問のように、どうしたらキャッシュフロー経営が実現できるのか?と疑問を抱く経営者の方も多いでしょう。
なかなか一口でご説明するのは難しいので、これより数回に分けて解説していきます。
当記事ではまず、そもそも「キャッシュフロー経営」とは何かを簡単に解説します。
キャッシュフローを分解すると・・・
- キャッシュ = 現金
- フロー = 流れ
つまり、現金の流れが良い会社や経営のことを指します。
分解:「キャッシュ」の定義
では、「キャッシュ=現金」とは、経営でいうところの何でしょうか?
キャッシュというのは、現金と現金以外のすぐに現金化できるものを指します。
具体的には「現金そのもの」と「預金」がそれに当たります。
ただし、預金でも定期預金などの期日が決まっていて、その期日が来るまで拘束されているものはこの場合キャッシュには含めません。
イメージでいうと、流動的で いつでも使い回しができる極めて現金に近いものだけを指すのです。
分解:「フロー」の定義
次に「フロー=流れ」ですが、流れが良い経営というのは、何を指しているのか?
感覚的に、量が多い方が良さそうだということは何となくわかるでしょう。
それと、キャッシュフローにおいては、回転という意味も加わります。
資金量が多いことについては、解説する必要はないでしょう。キャッシュをたくさん保有している経営が良い経営ということだからです。
もう一つの「回転」ですが、回転が良いというのは、事業に使った資金をより早く回収する仕組みができていることを指します。
単純に小売業に例えると分かり易いです。
まず、売る商品を仕入れます。仕入れは投資です。
そして、仕入れた商品に利益を加え販売するわけですが、この販売した時点で投資資金は回収されるわけですね。
このサイクルは事業を行っていく限り永遠に続いていきます。
キャッシュフロー経営においては、この『投資⇨回収⇨投資⇨回収⇨・・・』のサイクルを早くすること、つまり、キャッシュを回転させることが大切なのです。
まとめ
ということで今回は、キャッシュフロー経営とは何か?を1から解説しました。
「キャッシュフロー経営」をまとめると、キャッシュを多く保有しており、しかもそのキャッシュを効率良く回している経営ということになります。潤滑なキャッシュフロー経営を実現できている企業というのは、資金が潤っています。
つまり、常にキャッシュが会社にプールされている状態を維持することができ、支払いを済ませた後に一時的に「すっからかん」の状態ができたとしても、すぐに「フロー」するので、回収できます。
当記事から、数回に渡ってキャッシュフロー経営を深く理解するための記事を執筆しますので、お楽しみに。
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