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賃借対照表と資金との関係性と、バランスシートの読み解き方入門

今回は、会社経営の中で私が必須のスキルと提唱する「バランスシートを見る力」を伝授します。

あなたの会社が資金繰りに困っているのなら、バランスシートから会社の健康状態を見抜く力が足りていないのかもしれません。

良いバランスシートというものは、一目で会社の健康状態がわかりますし、今後、キャッシュが不足しそうかどうか?の見通しもつきます。

バランスシート(賃借対照表)とは何か?

まずは、こちらの方の質問をご紹介します。

今年開業したばかりの中小企業経営者です。

初めて月次の試算表ができ上がってきました。

会社の試算表の中でも、賃借対照表で会社の資金の流れが掴めると聞いたのですが、どのように見れば流れが掴めるかわからないので、見るポイントを教えてください。

と、このような質問をいただきました。ありがとうございます。

ご質問の通り、賃借対照表(バランスシート)で大まかに資金の流れを把握することができます。

賃借対照表=B/S=Balance Sheet=バランスシート

こう呼ばれ、企業のある一定時期における「資産」「負債」「純資産」の状態を表しています。

この賃借対照表は、左側と右側に分かれていて、左側には「資産」

右側に「負債」と「純資産」が記されています。

BS1

左側の「資産」に関しては、会社が保有している資産が計上されていますが、資金的な観点から見ると、ここに表示されている資産とは、会社が何らかの方法で調達してきたお金をどのような形で運用しているか?が表現されています。

そして、右側は、上に「負債」、下に「純資産」と分かれています。

「負債」は他人から調達してきた資金で、返済が必要な資金です。銀行からの融資もこれに当たります。

「純資産」は、自己調達した資金で、返済の必要がありません。会社が所有している不動産からの家賃収入がある場合や、増資や社債の発行により調達した資金などはこれに当たります。

つまり、バランスシートの右側を見ると、会社がどこから資金を調達してきたか?がわかるというわけです。

そして、下図のように、バランスシートを見れば、資金の流れが右側の「負債」「純資産」から、左側の「資産」へと流れていることが把握できます。

BS2

この資金の流れを理解するためには、次にあげるバランスシートに関する3つの財務分析を考えると良いです。

バランスシートを分析するための3つのポイント

あなたの会社のバランスシートを一体どのように見ていくのが良いのか?

どうすれば、資金の調達の必要性がわかり、キャッシュフローの健全性が見抜けるのか?

次に挙げる3つのポイントを重点的に見るようにしてください。

自己資本比率 「自己資本/総資本 x 100%」

自己資本比率を見ることにより、資金が他人から調達したものか?自分で調達したものが多いのか?がわかります。

当然、自分で調達した資金が多い方が財務内容は良いと判断できます。

それは、他人(銀行など)から調達した資金はいずれ返済が必要になるからです。

返済の必要がない資金ほど、健全なキャッシュとされ、会社は健康な状態と見なされますし、金融機関に見せる際にも有利になります。

つまり、自己資本比率が高ければ、経営が安定しているということです。

流動比率 「流動資本/流動負債 x 100%」

流動比率を見ることにより、会社の短期的な支払い能力を見ることができます。

もちろん、すぐに支払わなければならない流動負債よりも、すぐに回収ができる流動資産が多い方が良い健康な状態です。

一般的に、この流動比率が100%以上でないと、会社の支払能力に不安があると判断されてしまいます。

流動資産が多ければ多いほど、会社の血液は循環していて、さらに新鮮な血液が絶えず巡っている状態ですから、キャッシュフローが良い会社となります。

固定長期適合率 「固定資産/(固定負債+自己資本) x 100%」

固定長期適合率は、調達した資金を適切に運用しているかどうかを示しています。

固定資産とは回収までに長時間かかる会社の資産のことを言います。

この固定資産があるということは、それだけそこに資金が眠っているのと同じ状態ですから、固定資産は長期性の資本で賄うのが好ましいと考えられています。

一般的には、この数値が100%以下であることが望ましい状態です。

まとめ

ということで今回は、バランスシートと資金との関係性と、バランスシートの読み解き方入門をお話ししました。

最近では、経営者の方がバランスシートに目を通さないなどの例も耳にしますが、これこそが社長の仕事と言っても過言ではないくらい、バランスシートは会社の全てが詰まっています。

あなたの会社の経理の人材がいくら優秀でも、社長が資金繰りの責任者になってくれなければ、本当の能力を発揮できないでしょう。

習慣化することで、バランスシートはどんどん精度を上げることができますから、ぜひ注力してみてください。

目次ページへ戻る:【保存版】中小企業の資金繰り基本概念を8つの角度から徹底解説!

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